【サーフボード選び初心者向け】体重やレベルに適した浮力とは?
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サーフボードを購入する際は、ボードの浮力を考慮する必要があります。特に初心者にとっては、サーフボードの浮力が上達のスピードを左右するので必ず理解しておきましょう。
サーフボードの浮力はL(リッター)で示されており、レベルや体格によって適正浮力が異なります。
この記事では、適正浮力の一覧表、初心者における浮力のメリット、気を付けるべき注意点について詳しく解説します。ボード選びで失敗したくない初心者の方はぜひ参考にしてみてください。
■ この記事でわかること!!
・自分の体重に合った適正浮力がわかる!
・上達を早める上での浮力のメリットがわかる!
・サーフボードの浮力加減の重要性がわかる!
■ 初心者が選ぶべきサーフボードの適正浮力とは
初心者は、浮力の大きいボードを選ぶのがおすすめです。
レベルや体重によって適正浮力は異なります。上級者に近づくにつれて浮力が少なくなり、体重が増えるほど浮力は大きくなります。また、初心者でもテイクオフ(立ち上がること)練習中と習得済みでは、適切な浮力が変わってきます。
適正浮力については以下の表にまとめたので、自分のレベルと体重が交差するところをチェックしてみてください。

■ サーフボードの浮力が大きいと初心者にどんなメリットがあるの?
サーフィン初心者に浮力の大きいボードをおすすめする理由は、安定感が増すためです。
ここからは、安定感があることで得られる3つのメリットについて詳しく紹介していきます。浮力の重要性を知らない方は、必ず覚えておきましょう。
漕ぎやすくなる
安定感があることで格段にパドリング(漕ぐ)しやすくなります。パドリングはサーフィンの基礎中の基礎といわれる動作で、海の中を移動するにも、良い波を掴むのにも必要不可欠な動きです。
初心者の場合、安定感がないとぐらついてしまい、腕をスムーズに動かせなくなります。場合によっては、ひっくり返ってボードから落ちてしまうこともあります。
また、バランスがうまく取れないと無駄な力や筋肉を使ってしまい、すぐに体力を消耗してしまいます。浮力による安定感は、初心者が早く上達するのに欠かせません。漕ぐ技術をいち早く高めるには、浮力が大きいボードで練習することが1番の近道です。
小さい波でも立ちやすくなる
サーフボードの浮力が大きいと、小さな波でも力がダイレクトに伝わり、推進力を得られます。
小さな波でも立ち上がれることで、より多くの波に乗ることが可能になります。そうして何度もボードの上に立つという動作を繰り返すことで、早い上達が目指せます。また、立ち上がりが早ければ、立ち上がり後のターンなどの練習もしやすくなります。
浮力性が高いことで、初心者が習得すべき技の練習に大きく役立ちます。日によっては小さい波ばかりのときもあるため、そのような場合にも浮力のあるボードは活躍してくれるでしょう。
スピードが出やすくなる
サーフィンではスピードを出すことが非常に大切であり、浮力はスピードの出しやすさに大きく影響します。スピードがなければボードが沈み、ターンなどの次のアクションができません。
スピードを出すには、立ち上がり時に早く漕ぐ、波のパワーポイントをうまくとらえる、といったテクニックだけでなく、体重移動による海面からの反発力や推進力を利用する必要があります。
浮力のあるボードは浮力のないボードに比べ、少ない体重移動でより大きな反発力や推進力を得られるため、スピードが出やすくなります。
また、初心者がバランスを崩さずに体重をうまく乗せるには、浮力による安定感が必要です。
■ 浮力の大きさはボードの形も関係する
初心者がサーフボードを選ぶ際は、浮力が大きいもの(L)を選ぶだけでなく、ボードの形にも考慮することが大切です。
浮力が大きいボードと同じく、幅や厚みがあるものは、漕ぎやすく立ち上がりもしやすいという特徴があります。
ここでは、浮力以外にチェックすべきポイントについて解説します。

幅があるもの
幅の広いボードのほうが海面への設置面積が広くなるため、浮力が上がり安定感が生まれます。また、海面との設置面積が広いと波の力を受けやすくなり、スピード感や推進力を得られます。
さらに、幅が広いと足を置く面積が大きくなるので、立ち上がりやすいという点もメリットです。
一方、幅が狭いボードは操作性や俊敏性に優れていますが、安定性に欠け初心者が乗りこなすのは難しいでしょう。
厚みがあるもの
サーフボードに厚みがあるほど浮力は増します。バランスを崩してぐらついたとしても、海面からの押し上げる力が強く、転びそうになるのをカバーできます。また、安定感があり楽に立ち上がることができるため、初心者に最適です。
ただし、脚力に自信のない方は厚みを抑えたボードを選びましょう。少し浮力を抑えるだけでも体重移動がしやすくなり、ターンも決めやすくなります。
サーフボードの厚みは、波の大きさや目指しているパフォーマンススタイル、商品モデルによって異なります。レベルや体格だけでなく、さまざまな要素からボード選びをすることも大切です。
長さがあるもの
ロングボードは4種類のボードの内、最も浮力と安定感に優れているのが特徴です。さらに、幅や厚みもあるため上記で説明したメリットも得られます。
立ち上がりのしやすさに加え、立ち上がったあとも安定感が続くため、より多くの波に乗ることができます。波に乗る回数が多ければ、波に乗る感覚や体重移動の仕方が自然と身に付きます。また、小波にも乗れるので波に乗る機会が多く、たくさん練習できるでしょう。
ショートボードやミッドレングスを選ぶのであれば、長さのあるボードを選びましょう。初心者は身長によって、ボードの長さを選ぶおすすめの基準があります。詳しくは以下のリンクで紹介していますので、併せてチェックしてみてください。
■ 初心者が必要以上に浮力が大きいサーフボードを選ぶのはNG
初心者にとって浮力はとても重要なポイントではありますが、ただ浮力が大きいボードを選べばいいというわけではありません。必要以上に浮力の大きいボードを使用すれば、上達が遠のいてしまう可能性があります。
浮力の大きすぎるボードはなぜ駄目 なのか、以下の章で詳しく解説していきます。
立ち上がりにくくなる
適正より大幅に浮力が大きすぎた場合、立とうとしたときにバランスを崩してボードから落下してしまう可能性があります。さらに、海に落ちた際にボードが身体に当たったり、波に飲み込まれてケガをする危険性もあります。
サーフィンはまず立たなければ、そのあとのターンやスライディングといった動作も練習することができません。もし立てなければ上達しないだけでなく、波に乗る楽しさや達成感も生まれず、サーフィン自体が続かなくなってしまいます。
適正浮力に合わせたボードを使用することで、このような事態は防げるはずです。自分の適性浮力よりも5L以上高いものは購入しないようにしましょう。
ドルフィンスルーが大変

ドルフィンスルーとは、押し寄せる波の下を潜り抜けるテクニックのことです。沖に出るためには必須の動作で、向かってきた波に流されてしまうことを防ぎます。
適正浮力よりも必要以上にオーバーしたボードを使用した場合、ドルフィンスルーするのがきつく、体力の消耗にも繋がってしまいます。
例えば、ビート版と浮き輪を比較して想像してみてください。ビート版の方が沈みやすく、浮き輪で沈もうとしてもかなりの力がいるはずです。このように、浮力が大きすぎるとドルフィンスルーの上達に悪影響を及ぼします。
ドルフィンスルーをする直前には、パドリング(漕ぐ)をしてスピードを出さなければなりません。自分の身長や体重に合ったボードを使用することで漕ぎやすくなり、サーフィンの上達にも直結します。
ボードの操作性が悪くなる
浮力が大きすぎるサーフボードは、反応が遅くなったり、ボードを動かしにくくなったりするデメリットも挙げられます。
適正浮力をオーバーしていると体重移動をしっかり行う必要があるため、浮力が少ないものより体力が必要となります。特にリップアクションといった縦への動きには不向きです。
ボードが重いと感じている方は、浮力を下げることで乗りやすくなるかもしれません。
レールが入れにくくなる

レールとは、サーフボード側面にあたるエッジ部分のことです。また、レールを入れるとは進行方向にボードを傾けることを意味します。
つまり「レールを入れにくくなる」は、ターンがしにくくなるということになります。。浮力がありすぎると身体を左右に傾けるのが難しくなり、初心者や小さい波ではうまくアクションできません。
また、レールが入っていないとスピードが出ないため、立ち上がりにくくなります。
■ 初心者はサーフボードの浮力によって上達を左右する
初心者はサーフボードの浮力を考慮して購入することが大切です。
浮力は小さすぎても大きすぎても良くないため、上達するには自分の身体やレベルに適した浮力のボードを選びましょう。初心者は浮力が大きめのボードを選ぶのがおすすめですが、適正よりも5L以上大きいものはNGです。
この記事で紹介したように、浮力は上達のスピードに影響します。レベル・体重別の適正浮力を参考にして、自分に合ったサーフボードを探してみてください。
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